子どもの視力を育てるために大切なことは? テレビに近づいて見ているけど目が悪くならない? 
専門家から具体的なアドバイスをいただきました。 

専門家:仁科幸子(国立成育医療研究センター 眼科医長/眼科医) 
    三井田千春(国立成育医療研究センター 眼科/視能訓練士)

【目次】
視力を育てるために大切なことは? 
テレビやタブレットとの適切なつきあい方

視力を育てるために大切なことは? 

視力を育てるためには、何が大事になりますか?   

いろいろなものを見る体験が大事   

視力を育てるには、いろいろなものを見る体験を積むことが大事です。家の中や外で、近くのものも、遠くのものも見せてあげてください。そのとき、パパやママが「赤くて大きいね」といった声かけをすると、言葉の刺激も加わります。そういった体験が、視力の発達につながっていきます。(三井田千春さん)

 小さな子には、どんな絵本がよいでしょう。大きさや色など、子どもが認識しやすいものがあれば参考にしたいです。 

はっきりとした色で、形の大きなもの  

小さな子どもにとって、はっきりとした色、光っているもの、ある程度大きな形のものが認識しやすいです。そのようなおもちゃや絵本がよいでしょう。また、小さい子どもは、人の顔にとてもよく反応します。6か月の赤ちゃんでも、パパやママの表情から刺激を受けているのです。(仁科幸子さん) 

テレビやスマホとの適切なつきあい方は? 

3歳1か月の娘がテレビを見るとき、近づき過ぎて心配しています。お気に入りの番組が始まると、かぶりつくように画面を見ながら、テレビと一緒にうたを歌ったり、体を動かしたり。何度も注意してテレビから離すのですが……。このままでは、視力が悪くなってしまうでしょうか?  

視力が未発達だと対象に近づこうとする

小さな子どもは視力が未発達なので、どうしても興味を持ったものに近づこうとします。でも、お子さんの場合は、うたを歌ったり、体を動かしたりして、単に近くで見ているだけではないので、問題はないと思います。(仁科幸子さん) 

テレビを見るとき、テレビからの距離や見る時間の長さの目安はありますか?  

画面の縦の長さの3倍は離れて正面から・30分程度

テレビを見るときは、画面の縦の長さの3倍ぐらい離れて、正面から見るようにしてください。長時間テレビを見続けると疲れてしまうので、30分程度で休憩をとるほうがよいでしょう。また、暗い部屋で明るい画面を見ることも、目の疲れにつながります。ある程度明るい部屋で見るようにしましょう。(三井田千春さん) 

極端に近づくときは「弱視」の疑い 

子どもがテレビにかぶりついて見ているような場合、多くの親が、遠くのものが見えにくい「近視」を心配します。でも、極端に近づいて見ることが続く場合は「弱視」の疑いがあります。弱視で、よく見えていないために、近づいて離れない可能性があるわけです。(仁科幸子さん) 

小さい子どもにスマホやタブレットを見せるとき、目に負担をかけないような、上手なつきあい方はありますか? 

連続して見続けない 

連続して見続けると目の負担になるので、休憩を入れるなど、時間をあけることを心がけてください。(三井田千春さん)

 見た後は、外で体を動かし、遠くを見るなどさまざまなものを見る 

子どもが小さい時期は、両目で立体的に見る機能や、両方の目をバランスよく使ったり、協調して動かしたりする機能が発達する時期です。小さな画面を近い距離で見るときは、寄り目になって、近い位置にピントを合わせ続けることになります。できるだけ大きな画面で、できるだけ距離をとったほうがよいでしょう。 
そして、集中して見続けた後は、どんな年齢の子どもでも、遠くを見たり、体を動かしたり、外で遊んだり、いろいろなものを見て目を動かしてあげるとよいと思います。(仁科幸子さん) 

(③に続く)

©NHK
※本記事は、 NHK 「すくすく子育て」のホームページの記事を元に構成・編集・加筆しています。記事を読んでもっと知りたいことがありましたら、ぜひ「マムアップパーク by 健幸スマイルスタジオ」にご参加ください。お待ちしています!